見えてきた「トヨタ世界一」、奥田会長を悩ます早過ぎるという“誤算”(nikkeibp.jp)
「トヨタは多分引き上げるだろう」
6月8日、日本経済団体連合会の奥田碩会長(トヨタ自動車会長)は、米国での自動車販売価格についてこう発言した。日米自動車摩擦の再燃を巡る自動車業界内での議論に対し、トヨタの姿勢を明らかにした。
強すぎる、ってのもすごい話です。一般的にトヨタはもはや世界最強の製造業でしょうね。
もう上がない、追われるしかない、潰れられない、というNo.1の視点でなければ知りえない奥田会長の苦悩が見えるようです。
ところで、「一般的に」と前置きしたのは、巨大な利益を出しているのはあくまでトヨタ本体であって、日本的販売手法の代表格「ケイレツ」の配下にある販売店の経営は非常に厳しい、という話を耳にしたからです。
系列のトヨタ店はトヨタ直営というわけではなく、フランチャイズ的な構造なんだそうです。(あまり関心がないもので、ぜんぜん不勉強でしたが……)
フランチャイズであればマージンを抜かれるだけなので、厳しいかも知れません。
トヨタ店もエリアによっては赤字経営だったり、従業員の給料もあまり良くないとも。
さて、日本国内において圧倒的かつ最大のシェアを誇る巨大企業体、トヨタ。
日本の高所得者の中でも、企業家や政治家といった人たちはクラウンのような国産高級車を好む、というアンケート結果もあるくらい(
『日本のお金持ち研究』に詳しい)、小型車からワンボックス、高級乗用車まで幅広く展開するトヨタに死角はないんでしょうか。実は北米ではGMを圧倒しつつも、欧州ではまだまだ弱いという話を聞きます。
たしかにメルセデス・ベンツやBMW、フェラーリを擁するフィアット・グループなど欧州勢は日本でも知名度が高く、人気もあり、販売実績も好調なようです。エンジンを自社開発出来て、かつレースで勝つことが出来るメーカーは販売力に関しても強いそうですね。
北米では原油高の影響もあり燃費の良いトヨタ車が好まれているようですが、欧州では燃費の良さはさして競争力にならないようです。