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2010 .04 .21

高速料金は値上げがいい? 値下げがいい?

高速道路料金は値上げの流れ? 欧州の交通事情(Business Media 誠)
日本の高速道路は料金の値下げや割引が行われいるが、欧州は逆に有料化や値上げの方向に進んでいる。有料といっても国によって料金と徴収方法は違うが、どの国も財政は厳しく有料化の流れは“当然”と受け止められているようだ。
答えは、値上げか値下げかの二元論じゃないってことですね。
ヒトラーが国策としてアウトバーン建設に着手した1つ目の理由は、第一次世界大戦後の不況にあえぐドイツ経済を浮揚させ雇用を創出することだった。全国をカバーする高速道路網を整備するコンセプトは時代の最先端をいくもので、これほど体系的に交通インフラを整備したのは世界初だったとされる。
時代背景や国の違いはあれど、角栄以降の道路整備にあたってアウトバーンのようなビジョンとロードマップがあったかは疑問符がつくところでしょう。

センセー方は、その場その時の地域の便益をカタチにしてきたように思えてならないのです。不採算路線が数多くあるのは部分最適を積み重ねてきた結果じゃないでしょうか。そして、それは地域の便益のみを訴えてきた民意の結果でもある。
「アウトバーン利用に関わる収入であるからアウトバーン整備に限るべき」という主張は当然あるが、あえて使途を国全体の交通網に広げている。国内交通の将来を見据えた時、道路だけに固執していたのでは将来は危うい。バランスの取れた国内交通網の発展を促すための投資であると言えよう。
現実的な考え方ですよね。日本はガソリン税で堂々巡りの議論ばかりだったけど。

ところで記事で紹介されている「ゲート型」「ステッカー型」「距離計測型」という3通りの料金徴収方式。日本だとゲートかETCしか思い浮かばないけど、ETCとGPSを組み合わせた「距離計測型」はすごく合理的じゃないでしょうか。日本で一般的なゲート式は設置と運用、維持コストがかかるのですごくムダが多いように思えてきます。土建屋さんは仕事になるかも知れないけど。

ドイツの事例紹介という趣旨の記事ですが、だからドイツはすごいということでなく、自国の事情を鑑みて将来を見据えた現実的な政策が必要なんだと感じた次第です。一時の否定的な論調に左右されない、強い意思も必要ですけどね。

こうした記事に触れるともっと海外の事例、情報が知りたくなるのですが、日本のマスメディアだとまだまだ少ない。どっかの火事とか盗みとか芸能人がどうたらとかいう話題よりも、もっとリソースを割けばいいのに。

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