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2012 .08 .19

『震災時帰宅支援マップ 首都圏版2012』

震災時帰宅支援マップ・首都圏版2012を発売(レスポンス)
震災時帰宅支援マップ・首都圏版は、大地震が発生し都心の交通網が麻痺した際、自宅まで歩いて帰るためのサポート地図。2005年に発売した初版は2か月で57万部を発行した。以降、毎年「防災の日」を前に更新版を出版、発行部数は累計110万部を超えるロングヒット商品。
類書も数多く出版されている帰宅時の経路地図。この手のマップとしては定番とも言える本書、2005年から出版されていたんですね。
震災時帰宅支援マップ・首都圏版は、大地震が発生し都心の交通網が麻痺した際、自宅まで歩いて帰るためのサポート地図。2005年に発売した初版は2か月で57万部を発行した。以降、毎年「防災の日」を前に更新版を出版、発行部数は累計110万部を超えるロングヒット商品。
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2012 .07 .28

コミック版「宇宙戦艦ヤマト2199 第1巻」

リアレンジしつつもオリジナルをしっかり踏襲した映像と、当時を彷彿とさせる音楽・効果音で食い入るように見入ってしまった「宇宙戦艦ヤマト2199」。

コミック雑誌はほとんど見ないので知りませんでしたがコミック版も出てたんですね。旧版の原作(松本零士、ひおあきら)も持ってるのでつい買っちゃいました。

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2012 .06 .04

「What's your name?」は上から目線?

外人に“What’s your name?”が失礼なワケ(ガジェット通信)
20年にわたり世界各国で英語を教えてきた英語教師のマット・カーターさんは、著書『なぜあの人は、中学英語でもネイティブと仕事ができるのか?』(伊東明/監修・翻訳、ソフトバンク クリエイティブ/刊)で、“特に英語の「文法」に関する知識と理解度では、日本人の平均レベルは、世界各国の中でも群を抜いている”と日本人の英語力を評価しているのです。
日本人の英文法力は極めて高いとのこと。テストで詰め込まれますからねぇ。
でも話せない。話せるかもしれないけどコトバが出てこないんですよぉ。
カーターさんは日本人の英語習得を妨げる要因として、「完璧に話そうとしすぎている」ことを挙げ、「ミスのない英語」ではなく「好かれる英語」を推奨しています。
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2011 .11 .10

『海と 風と 町と』-津波で失われた宮城の風景-

震災前の宮城県沿岸部を残した写真集(Excite Bit コネタ)
ただ、震災前のすべてをリセットするべきなのだろうか? この一冊を見た時、本当に胸にグッと迫るものがあった。10月14日から一般発売されている「みやぎの思い出写真集『海と 風と 町と』」には、震災で津波被害を受けた宮城県沿岸部の“被災前”が記録されている。当時の自然や町並みなどの風景を収めた、写真集である。
海と山と川が織りなす地元の風景。もうずいぶんと失われてしまった、あの風景。つくづく石巻の風景をほとんど撮っていなかったことを後悔しています。

『海と 風と 町と』-津波で失われた宮城の風景-

» がんばろう!宮城―みやぎの思い出写真集

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2011 .10 .02

『365 Days of Danboard』

ダンボーの365日を1冊に!「よつばと!」ダンボー写真集(コミックナタリー)
あずまきよひこ「よつばと!」に登場するダンボーのフィギュアを用いて作られた写真集、「365 Days of Danboard」が10月27日に発売される。
かわいいなあ。

365 Days of Danboard -Amazon.co.jp box-

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2011 .09 .25

『東日本大震災 復興支援地図』

震災から半年、復興支援に活躍した地図(Excite Bit コネタ)
『東日本大震災 復興支援地図』。青森から千葉県に至る、震災で大きな被害を受けた東北~関東の太平洋側を中心に構成された地図帳だ。太平洋沿岸の5万分の1の地図と、青森から東京にかけた広域の地図で構成されていて、被災地までのアクセスなどが確認できる。
この地図、5月に復興支援に関わる被災地自治体などに無料配布された後、6月に一般発売されたものなんだそうです。震災関連書はたくさん出てるので気付かなかった。

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2011 .09 .11

『河北新報 特別縮刷版』3.11東日本大震災1ヵ月の記録

河北新報特別縮刷版 3.11東日本大震災1ヵ月の記録今日は震災から半年ということで、石巻にもマスコミがたくさん来てるみたい。

テレビの影響力はものすごく大きいけど、どうしても一過的になりがち。大事なのは、伝え続けることと、記憶を風化させないことだと思うのです。

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2008 .11 .17

『コピー用紙の裏は使うな!』村井 哲之・著

メルマガ「コスト削減ニュース」発行者による著作。

本書自体は書き下ろしだと思うんだけど、前後いたるところで事例や解説が重複していて少し読みづらい。

たとえば98ページにさらりと出てきたPPS(電力販売の新規事業者)の説明が157ページでやっと解説されてるところとか。まあ、まず概略をさらっと流してから後段で詳細説明という流れ自体は好みだろうけど。

とはいえ、事例が豊富で具体的な対処法にまで解説が及んでいるので読みながらコストマネジメントへのイメージがどんどん膨らみます。

著者が述べてるように、コスト削減(コストカット)は後ろ向きな意味でのリストラではなく、企業戦略のひとつと位置づけられる「コストマネジメント」なんですよね。

コスト削減とは単なる「ケチケチ運動」ではなく(中略)「経営」と「現場」のすき間を継続して埋めていく作業
知ってたつもりだけど分かってなかった、「コストマネジメント」についての考え方が学べるのが本書の最大の旨味です。

収益の入り口となるマーケティングや営業はROI(費用対効果)がハッキリ分からないことが多いけれど、コスト削減による利益創出は100%の成果を出すことができる。

すばらしい。どんなに見かけの売り上げがあったところで企業活動すべての原資は利益なくして生み出せませんからね。

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2008 .11 .15

『できない人ほど、データに頼る』

最近はデータ分析なんての生業にしてるので思わずタイトルに釣られて買った本。

でも書名の『できない人ほど、データに頼る』は第1章の見出し語であって、原著名は『See,Feel,Think,Do』。直訳すると「見て、感じて、考えて、実行する」。このフレーズは本文中に頻発します。

データを妄信することの問題点を指摘する着眼点は間違ってないけど、原著がイギリスで出版されてることもあって海外の事例ベースなのでややイメージしづらいかな。日本人に馴染みのある事例が少ないので。
あと翻訳書にありがちな冗長な言い回しが多くて少しクドい。

本文を通して読むと分かるんだけど、『できない人ほど、データに頼る』は逆説的な比喩なので書名はちょっと煽り過ぎな気がする。

全体的な方向性がMBA(ビジネススクール)の定量的・計数化手法だけで事実を捉えようとする考え方に警鐘を鳴らしているので、いっそのことMBA的科学的評価方法の問題点と対比する構成のほうが分かりやすかったかも。

とはいえ、マーケットリサーチの限界点についての記述は、まさに自分がデータ分析だけで知りえないことをアンケートで補おうとしているところだったので陥りがちな盲点を指摘してくれていたのはありがたかったです。

顧客が何を知らないかを、企業の担当者本人が分かっていない
→顧客は何が嫌いかを伝えることはできます。しかし、どうすればよくなるかという改善点については滅多に口にしてくれないものなのです。
この本に顧客ニーズのすべてやその解決方法が書かれているわけではないし、必ずしも(少し古い事例も掲載されているなど)記述が適切でないと思える箇所もあるけど、「本当にこれでいいのか?」と考えるきっかけにはなります。案外と答えは自分の中にあるものだったりするので。まずは「考えて」みないとね。

以下、個人的に思うところがあってマーキングした箇所です。

できない人ほど、データに頼る
アンディ・ミリガン ショーン・スミス
ダイヤモンド社
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2008 .11 .14

Prost Vol.8

今回の入院中にお見舞いでいただいたムック。「お米のチカラ」という特集がステキでした。土鍋で炊くゴハン、おいしそう…。思わず土鍋が欲しくなりましたな。

和洋中織り交ぜて食材やレシピ、調理器具までフォローしてる記事はなかなか楽しめます。いろいろ作ってみたくなりますね。

てかこの「Prost(プロースト:乾杯)」ってムックはいただくまで知りませんでした。こういうムックってなかなかアマゾンとかのネット書店では見つけられないんですよね。
まだまだ町の本屋さんで思わぬ出会いをすることは多いです。

てか発行元は昭文社なのか。昭文社っていえば地図屋さんなんだけど。
最近は手広くやってるんですね。

Prost 8 (昭文社ムック)
Prost 8 (昭文社ムック)
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昭文社
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2008 .05 .11

『SQLハンドブック 第2版』宮坂 雅輝・著

仕事柄「あれ、どうするんだっけな~?」ってときに袖机から引っ張り出して調べるのに重宝してる1冊。

データベースマーケティングなんて仕事がメインなんだけどデータマートなんて構築されてない会社なので(だから必死こいて作ってるけど)基本は生SQLの手作業。しかもOracle、MySQL、SQLServerと様々なデータベースを相手にしてるものなので本書のような網羅的なリファレンスはとてもありがたい。

SQLハンドブック 第2版 (Technical Handbook Series)
宮坂 雅輝
ソフトバンククリエイティブ
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2007 .01 .08

『57歳のセカンド・ハローワーク』布施 克彦・著

いよいよ今年は2007年。新聞や雑誌の特集でも取り上げられることが多くなった「2007年問題」。1947年~49年生まれの「団塊世代」が60歳の定年を迎え始める年です。

戦後最大のボリュームゾーン「団塊世代」は700万人程度にのぼるそうです。
これからは多くのサラリーマンがおくってきた均一な人生のレールが、60歳を境にさまざまに分岐していく社会になります。まして平均寿命は80歳という長寿社会です。

本書はこの「団塊世代」を間近に控えた「57歳」世代に向けて、架空の“定年後の人生案内所”「セカンドハローワーク」での担当者とのやり取りを通して“これからの生き方”をアドバイスしています。


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2006 .10 .09

『職人学』小関 智弘・著

町工場の旋盤職人として50年以上のキャリアを積んできた著者が、「職人」とはいかなるものなのかを、自身の経験や周囲への取材を元にまとめたもの。

著者が述べている職人の技能、仕事に対する姿勢を引用してみます。

「工場の職人は限りなく無個性なものを作るために、そのものを作り出すプロセスで、限りなく個性を発揮する人たちだ」
「伝統的な技能にとどまっていないで、常に新しい、よりすぐれた技能を獲得して、伝えられた技能の限界をさらに拡げようと努力する技能者だけが、熟練工と呼べる。だから、熟練はいつも生きている」
素晴らしいです。振り返って自分の手には何があるだろう、とふと考えてしまいました。

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2006 .10 .01

『仕事はカネじゃない!』ケビン・フライバーグ・著

サウスウエスト航空の効率的な経営手法と驚異の成長劇を描いたベストセラー『破天荒!』の続編。

本書は、驚異的な成果を挙げる「破天荒企業」にはサウスウエスト航空に通ずるリーダーが存在しているとして、他の経営者・リーダーに取材し、共通する成功法則を導き出している1冊。

「長期的な成功を達成し目覚しい業績を記録している」「従業員を単なる人的資産としてではなく、一人の人格者として配慮している」「誰もがそこで働きたいと願う組織を運営している」といった、優れた企業に共通する経営ビジョンと実績を通して、気力、勇気、元気あふれる「ガッツのあるリーダー」が存在することを明らかにしています。

本書の底流にあるのは「仕事とやり甲斐」という考え方。これらのポイントを理解し実践することで優れたリーダーのエッセンスを学ぶ事が出来、また優れたリーダーが求める要素を理解することで優秀な企業が求める人物像を知る事ができます。

初版が1997年とのことだけど、本書で描かれる「優秀な人物」像は現代にあっても色あせないですね。

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2006 .09 .03

『日本の路地裏100』佐藤 秀明・監修・写真

路地裏はそこに住む人たちの生活が垣間見える場所です。よそ者はちょっと声を潜めて、「おじゃまさせていただきます」と言わずにはいられない。でも、土地の人には見慣れた当たり前の風景がなんとも新鮮に映るのも「よそ者」ならでは。

この本には、沖縄から北海道まで南から順に日本全国の路地裏の写真が収録されていますが、どれもその微妙な「よそ者感覚」が味わえて素敵です。いつもの通り道をちょっと変えてみると、普段目にした事のない風景が見られるかも知れません。

知ってるはずの街の知らない風景やどこかにつながる道。いつもよりちょっと早めに家を出て、小さな探検をしてみるといつもと違った一日が始まるかもしれませんね。

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2005 .12 .10

『ザ・エージェント』鬼塚 忠・著

「本」における職業としての「エージェント」。聞きなじみのない方も多いのではないでしょうか。

『海峡を渡るバイオリン』、『考具』、『ロベルト・バッジョ自伝』などなど。映画化され、テレビ化され、ベストセラーとなった書籍の数々。

「千本に三本」しかヒットがでないと言われる日本の出版業界にあって、設立わずか3年あまりで10万部を超えるベストセラーを生み出し、事業化した「エージェント」本人が著者となっているのが本書、『ザ・エージェント』です。

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2005 .11 .03

『和紙とケータイ』共同通信社編集委員室・編

今回は『和紙とケータイ』という本の読後感を。

みなさんは日本の伝統の技というとどんなものを思い浮かべるでしょうか。
先日取り上げてみた『職業外伝』でも、思いもよらない「職業」が数多く紹介されていて、率直に驚いたんですが、この『和紙とケータイ』で取り上げられている、伝統技術の幅広さ、そしてその技術がいかに現代においても有用で、その伝統技術なしには、現代の先端技術もありえない、という記述に驚かせられます。
でも、考えてみれば「伝統技術」も、その当時では「最新技術」だったんですよね。

いくつか事例をご紹介してみます。

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2005 .10 .10

『職業外伝』秋山 真志・著

「職業外伝」。この本は表紙と帯が目に留まって手にした本です。

伝統ある企業やロングセラーの商品を取り上げた本や、テレビの特集は比較的多いですけど、この本で取り上げているような「絶滅危惧職業」を取り上げた本は、そうはなかったと思います。

2003年に村上龍が「13歳のハローワーク」を出したときも、「へ~、世の中にはこんな仕事もあるんだな~」と、感心しながら読んだんですけど。まぁ「13歳のハローワーク」は「小中学生に向けた職業ガイド」というタイトルが一人歩きしてしまいましたが。。。

この「職業外伝」は飴細工師、街頭紙芝居屋、見世物小屋、といった今ではもう見かける機会もなくなってきている職業と、今現在、実際にその職に従事している人たちにインタビューをして構成しています。

ざっと読んでみて印象に残ったのは──こんな「職業」があったんだ!
ほんと、テレビのドラマで垣間見るくらいでしか知らなかった人びと。当たり前のことかも知れませんけど、「仕事」って「職業」ですし、そこには「ひと」がいるんですよね。

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2005 .09 .23

『遊ぶ奴ほどよくデキる!』大前 研一・著

最近は朝晩ひんやりとして、めっきり秋らしくなりました。
食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋。何をするにもいい季節ですね。

先週は箱根にツーリングに行ってみたんですが、もっと色々遊んで視野を広げてみたいと思ってます。そんなわけもあって大前研一さんの『遊ぶ奴ほどよくデキる!』を読んでみました。

遊ぶ奴ほどよくデキる!
大前 研一著
小学館 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
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2005 .09 .05

『経営者を格付けする』有森 隆・著

ここ数日、株価が1万2千円台と高値で推移していたり、企業の人手不足が報道されたり、と経済状況が好転しつつある明るいニュースが報じられています。
踊り場を脱しつつある日本経済を支える要素は多々ありますが、企業の業績、そして企業経営者が担う部分は大きいものがあると思います。

そんな影響力が大きい企業経営者を独自の視点で格付けしたのがこの本、『経営者を格付けする』です。

経営者を格付けする
有森 隆著
草思社 (2005.8)
通常24時間以内に発送します。
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2005 .08 .21

『人生計画の立て方』本多 静六・著

激動の幕末期に生まれ、明治から昭和の動乱期の中、倹約と勉学に励み、大学教授の傍ら国家振興に尽力し、さらに独自の手法により巨万の富を成した人物がいました。

その人物は本多静六。
苦学して現在の東大農学部に入学し、私費でドイツ留学を行い、国家経済博学士号を得て帰国、その後教授として定年まで勤め上げた人物です。

林業を専門とし、日比谷公園や明治神宮の設計や関東大震災後の復興に尽力しました。また旧東京府市、内務省などの官庁、さらに渋沢栄一ら実業家の顧問としても活躍するなどその活動は多方面に及びました。

専門の林業政策や蓄財術、人生訓を述べた著作を数多く著していますが、その多くは今では入手困難となっており、わずかに『人生と財産』が入手出来ていましたが、これは1万円を超える高価なものでした。

昭和26~7年にオリジナル版が出版された『人生計画の立て方』と『私の財産告白』、『私の生活流儀』は特に人気があり、不朽の名著と言われています。

今回、この「本多静六3部作」が廉価な形で出版されたことは、現在でも通用する普遍的な知恵を後世に残し得るという意味で非常に貴重なものです。

人生計画の立て方
本多 静六著 / 本多 健一監修
実業之日本社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。

私の生活流儀
私の生活流儀
posted with 簡単リンクくん at 2005. 8.21
本多 静六著 / 本多 健一監修
実業之日本社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。

私の財産告白
私の財産告白
posted with 簡単リンクくん at 2005. 8.21
本多 静六著 / 本多 健一監修
実業之日本社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
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2005 .08 .15

『人生の旋律』神田 昌典・著

実践マーケッターとして名高い神田昌典氏の久しぶりの著作。

『非常識な成功法則』など、「即効果のある実践ノウハウ」を書き著してきた従来の著作に対し、本書はある実業家に取材し、彼の人生を綴ったものになっています。

さて、その内容は──。

人生の旋律
人生の旋律
posted with 簡単リンクくん at 2005. 8.15
神田 昌典著
講談社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
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2005 .07 .25

『合意術』久恒 啓一・著

著者の久恒さんは、日本航空の管理部門などを経て、97年に宮城大学の教授に就任。現在事業構想学部の教授として教鞭を取る傍ら、企業や行政のアドバイザーとしても活躍しています。図解思考術を提唱し、『図で考える人は仕事ができる』など多くの著作を持つ久恒啓一さんが「合意術」という新たなコンセプトを打ち出しました。

一見、これまでの「図で考える」方法論とは違うように見えますが、果たしてその内容は。
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2005 .07 .19

『有名店の賄い飯』伊丹 由宇・著

この本は残念なことにまったく役に立たない「食」のガイドブックです。
なぜって…
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2005 .06 .29

『都市伝説探偵団』アエラ都市伝説探偵団

「自分と同じ顔の人が3人いる?」「写真の真ん中に写ると死ぬ?」「あくびはうつる?」「源義経はジンギスカンになった?」

根も葉もない話だろうと高をくくっていても、なぜか、昔から、どこかで、何度も耳にしたことのある噂話。
こうして連綿と語り継がれてきた「都市伝説」。

この『都市伝説探偵団』は、雑誌『アエラ』連載時に反響の大きかったエピソード、70篇ほどをまとめたもの。

都市伝説探偵団
アエラ都市伝説探偵団編
朝日新聞社 (2005.6)
通常2-3日以内に発送します。
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2005 .06 .26

『知って得する数字のカラクリ ネット株』大竹 のり子・著

ニュースで景気は上向いている、と聞いてもあまり実感ないですよね。いつどうなるか分からないこのご時世では、ちょっとでもおカネを持っておきたいもの。

そんなお小遣い稼ぎ気分や、やってみたら玄人裸足で本業にする人まで、このところインターネットを使った株取引が人気のようですね。サラリーマンでも余暇の時間を使って取り引きしたり、主婦の方でも手が空く昼間に熱中したり。

今はパソコンさえあれば誰でも手軽に取り引き口座の開設ができます。手数料が安く、小額でも取り引きができるのが人気の秘密ですね。
それでも「お小遣い稼ぎくらいの興味はあるけど、やっぱりよく分からないし…」という入門者向けの解説本も多く出版されています。

株売買の種類によって手順を追って解説本は色々とありますが、その中でも意外と知らない「ネット株」全体を見渡したのがこの本。『知って得する数字のカラクリ ネット株』です。

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2005 .06 .20

『日本経済にいま何が起きているのか』岩田 規久男・著

経済的成功者の話題が多く報じられる中で、リストラやニート、所得格差の顕在化、企業倒産や自殺者の増加といった話題も多く報じられています。果たして今の日本に何がおきているんでしょうか。

本書は、学習院大学経済学部の岩田教授による「デフレに見る日本経済の今」の考察です。

現在の日本経済はモノ余りでおカネが不足している「デフレ経済」であり、デフレ(デフレーション)とは、物価がある一定期間に渡って低下することを差します。この状態は企業においては賃金へ振り向けるおカネも少なくなり雇用調整に拍車がかかる。社会にはモノをつくる能力が十分あるのに、家計においては、所得が少ないためにあふれんばかりに存在しているモノを買えないという状態になってしまいます。

この「豊富の中の貧困」という、現在の日本経済に酷似した状態が1930年代のアメリカ大恐慌時代にありました。社会はモノを作る能力を高めるだけでは、貧困や失業問題を解決できないのです。

デフレの対義語にインフレがありますが、著者によればインフレ、デフレどちらが良い悪いの2元論ではないそうです。

物価が上がっても所得が増えれば暮らしに良い影響が出るし、物価が下がっても所得が減り、あるいは失業により所得が失われれば暮らしていけなくなる。物価が経済に与えているグロスの影響を知らなければならない、というのがポイントなんですね。

どうすればデフレ経済から脱却できるんでしょうか。そのロードマップは、市中におカネを多く流通させ、「ゆるやかなインフレ」を実現することだそうです。

・過去の歴史に習う
1930年代の昭和恐慌を克服した高橋是清大蔵大臣によるリフレ(物価をデフレ以前の水準に戻す)政策という歴史上の経験に習い、財政・金融政策を行うことによりゆるやかなインフレへ誘導することが必要。

・諸外国の政策に習う
90年代以降、3~4%程度の成長を実現しているアメリカ、イギリス、オーストラリアなどの国を例示し、日本においても長期的に2~3%程度のインフレ政策の実施が必要。

これらの実施により個人消費の喚起や金融・不動産資産の購入、投資が活発になると国の税収は自然増になり安易な増税や国債発行によらずとも健全な国家経済の運営が行える、ということです。

94年末に370兆円だった国と地方の借金は、99年度末に600兆円にまで達しています。
おカネが動かないデフレ下では構造改革、年金・医療問題の解決といった積極策に踏み込めないそうですが、安易な増税でしのぐのは勘弁して欲しいですからね。

私たち個人も「どれだけ消費するのか」「どれだけ貯蓄するのか」「貯蓄資産をどのように配分するのか」といったおカネの使い途を考えます。家計におけるマネープランにも経済活動の源泉があるんです。けっして他人事ではありません。

本書は、経済活動としての地価や株価高騰の発生システムを簡潔に説明しているので、「あの時」何が起きていたのかが明瞭に分かります。
「バブルのあの時とその後」政府、日銀の政策は妥当だったか、そして我々市民は何を知り、何をすべきか。

経済活動全体に渡ってポイントごとにまとめられており、経済の入門書としても役立つ1冊です。

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2005 .06 .12

『プロ論。』B-ing編集部・編

「何がしたいのか」「何ができるのか」そんなことをぼんやりと悩んでる日が続いてます。相談というでもなく、色んな人に会って話をしてますが、たぶん自分の中で答えは出てるんでしょう。

でもとりあえず何かヒントがないかなぁ、と久しぶりに開いたのがこの本。
「B-ing」の巻頭インタビュー「21世紀を働く」をまとめた本です。

カルロス・ゴーン、秋元康、石橋貴明、井筒和幸、糸井重里、木村剛、小谷真生子、高橋がなり、三木谷浩史、柳井正、養老孟司、本宮ひろ志など総勢50人が「仕事」や「生き方」に対する持論を説いています。

雑誌の記事もこれだけ量が集まると読み応えがあります。

たまに読み返してみると、時間が経っても彼らが言ってることがほとんど変わっていないのに気が付きます。ブレない強さ、強い信念を持っていますね。



「わからない」と言える人は、とてもカッコイイ



またイトイさんですが。いつも知ったかしてるので、グサッときます。

さて。じっくりと「自分の立ち位置」を考えてみましょうか。

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2005 .05 .29

『なぜ、その子供は腕のない絵を描いたか』藤原 智美・著

ドメスティックバイオレンス、児童虐待、あるいは虐待どころが親が子を殺してしまう…そんな殺伐としたニュースが報じられる回数が増えてきたと思います。反面、不良だった元生徒が教師になり荒廃した高校を再建していくドラマ「ヤン
キー先生母校に帰る」が人気を呼んだり……

皇太子のおすすめで子育て本が売れる反面、減らない児童虐待のニュースを見るたびに「今の子供と親」がどういう状況にあるかを知りたくて手にとった本です。

『なぜ、その子供は腕のない絵を描いたか』。著者は芥川賞を92年に受賞した後、
ノンフィクション作家として家族、子育て、教育といった分野で執筆している藤原
智美さんです。

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2005 .05 .06

『人生を豊かにする時間術』アーノルド・ベネット・著

新社会人や転職、異動などで人が動くこの季節、本屋の店頭には「フレッシュマンフェア」と称するコーナーが設けられています。ここでは自己啓発書やビジネスマナー、ビジネススキルの入門書を目にすることができます。

これら自己啓発書と呼ばれる著作の中には、今なお読み継がれている欧米生まれのビジネス名著が多くあります。ナポレオン・ヒルやD・カーネギー、ジェームズ・アレンといった著者の本は、みなさん何かしら読んだことがあるのではないでしょうか。

今回取り上げてみるのは、こうした欧米生まれの古典的名著を現代風にアレンジして、現代人にも読みやすく整えた「フォーエバー選書」シリーズの1冊、アーノルド・ベネットの『人生を豊かにする時間術』です。

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2005 .04 .28

『日本のお金持ち研究』橘木 俊詔 / 森 剛志・著

『日本のお金持ち研究』と刺激的なタイトルの本。『日本の経済格差』『脱フリーター社会』といった著作で知られる経済学者、橘木俊詔(たちばなき・としあき)さんによる、現代日本のお金持ちの実像に迫る1冊です。

日本の金持ちが日常生活をどのように送っているか、特に余暇、社会活動、消費・貯蓄活動の実態に迫っています。その中で庶民とお金持ちの生活習慣と意識の差をまとめている点が興味深いですね。

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2005 .04 .25

『続 東京五つ星の手みやげ』岸 朝子・選

もうすぐゴールデンウィークですね。今年は最大で10日間のお休みになりそうです。長期予報によると連休中の天気もおおむねいいようなので、旅行で出かけられる方も今頃はスケジュール調整にいそしんでいるのではないでしょうか。

旅行、ということではなくても、連休中に帰省されたり、久しく会っていなかった遠方の知人・友人と会う予定を考えている方も多いと思います。
東京の人口が目に見えて減って、道路や電車がガラガラに空いている光景を何度も見ていますが、それだけ東京には地方出身者が多いのかなぁ~、と不思議な感じを覚えます。かくいう私も地方出身者ですけどね。

ところでみなさんは「東京みやげ」っていうとどんなものを思い浮かべるでしょうか?
「東京バナナ」、「ひよこ」、「人形焼」あたりがメジャーかな、と思いますが、逆にそれ以外になにがあるの? って、思い浮かびますか? お菓子でいうと、東京にはゴディバとかヨックモック、ユーハイムといった手土産・贈り物の定番のお店もたくさんありますし、雑誌やテレビで有名なお店もたくさんあります。

けど、「東京土産」ってどんなのがあるかなー、といつも悩むんですが、あるんですね!
いい本がありました。去年の3月に『東京五つ星の手みやげ』という本が出版されていて、15万部以上のベストセラーと、とてもよく売れてたんですが、年末にその続編が出ています。

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2005 .04 .14

『成功読書術』土井 英司・著

昨年あたりにちょっとブームになった「あらすじ本」。様々なジャンルの本を、「あらすじ」で紹介するガイドブックが多く刊行されていますが、本書はこれら「あらすじ本」のアンチテーゼと言えます。それは著者が「なぜ」この本を選び、一体何の役に立つのか、を自身の考えとして述べているからです。

より良く生きていくため、自らの向上心に磨きをかけるため、「他人の経験」を知りえることは大いに価値のあることです。 そこで、情報がパッケージ化された「本」という媒体はまさに、時間を圧縮して「他人の経験、先人の叡智」を身に付けるのに最適です。

著者の土井氏は昨年7月にメールマガジン「ビジネス・ブック・マラソン」の発行を開始しました。その後半年足らずで配信数が1万通を超えるほど人気メールマガジンになっています。このメールマガジンは一般の読者だけでなく、著者や編集者に愛読者が多いのが特徴です。

著者はビジネス書の購入費用で年間100万円以上は使うそうです。充分な量を読み込んできたキャリアの中から厳選された「名著」が本書には30編収録されています。
いわゆるベストセラーに偏らず、すぐに役立つマニュアル書でもなく、普遍的とも言える示唆に富んだ選書になっています。

さてその内容とは……

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