『人生計画の立て方』本多 静六・著
激動の幕末期に生まれ、明治から昭和の動乱期の中、倹約と勉学に励み、大学教授の傍ら国家振興に尽力し、さらに独自の手法により巨万の富を成した人物がいました。
その人物は本多静六。
苦学して現在の東大農学部に入学し、私費でドイツ留学を行い、国家経済博学士号を得て帰国、その後教授として定年まで勤め上げた人物です。
林業を専門とし、日比谷公園や明治神宮の設計や関東大震災後の復興に尽力しました。また旧東京府市、内務省などの官庁、さらに渋沢栄一ら実業家の顧問としても活躍するなどその活動は多方面に及びました。
専門の林業政策や蓄財術、人生訓を述べた著作を数多く著していますが、その多くは今では入手困難となっており、わずかに『人生と財産』が入手出来ていましたが、これは1万円を超える高価なものでした。
昭和26~7年にオリジナル版が出版された『人生計画の立て方』と『私の財産告白』、『私の生活流儀』は特に人気があり、不朽の名著と言われています。
今回、この「本多静六3部作」が廉価な形で出版されたことは、現在でも通用する普遍的な知恵を後世に残し得るという意味で非常に貴重なものです。
その人物は本多静六。
苦学して現在の東大農学部に入学し、私費でドイツ留学を行い、国家経済博学士号を得て帰国、その後教授として定年まで勤め上げた人物です。
林業を専門とし、日比谷公園や明治神宮の設計や関東大震災後の復興に尽力しました。また旧東京府市、内務省などの官庁、さらに渋沢栄一ら実業家の顧問としても活躍するなどその活動は多方面に及びました。
専門の林業政策や蓄財術、人生訓を述べた著作を数多く著していますが、その多くは今では入手困難となっており、わずかに『人生と財産』が入手出来ていましたが、これは1万円を超える高価なものでした。
昭和26~7年にオリジナル版が出版された『人生計画の立て方』と『私の財産告白』、『私の生活流儀』は特に人気があり、不朽の名著と言われています。
今回、この「本多静六3部作」が廉価な形で出版されたことは、現在でも通用する普遍的な知恵を後世に残し得るという意味で非常に貴重なものです。
本多 静六著 / 本多 健一監修
実業之日本社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
実業之日本社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
本多 静六著 / 本多 健一監修
実業之日本社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
実業之日本社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
本多 静六著 / 本多 健一監修
実業之日本社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
実業之日本社 (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
復刊された3作は、それぞれに本多静六に影響を受けた著名人の解説が付いているのも大きな付加価値となっています。
本書『人生計画の立て方』は本田健、『私の財産告白』は岡本吏郎、『私の生活流儀』は渡部昇一と、そうそうたる顔ぶれです。
3部作中、特に普遍的かつ広範な示唆に富む『人生計画の立て方』を紹介してみたいと思います。
さて、その内容とは──。
著者はドイツ留学後、25歳にして東大助教授に就任しましたが、その際にドイツで学んだ計画的な森林経営を範としてその後の人生計画を立てました。
「40歳までは仕事に励み、倹約をもって貯蓄し生活の基盤を作る。60歳までは勉学に励み、60歳以降はその財産や経験を奉仕をもって社会に還元し、70歳以降は晴耕雨読の晩年を楽しむ」
この人生計画に則り行動し60歳で定年を迎えると、「多くの財産や名誉は幸福そのものではない。自身のためにも子孫のためにも無益である」として財産のほとんどを匿名で寄付してしまいます。その後、再び簡素な生活の中で幅広い学問の探求を続けていきます。
本書は、この「何歳までは何を成す」に従って著者の持論が進められていくわけですが、収入の4分の1を貯蓄に回す倹約生活のコツ(ひいては質素倹約が健康長寿の秘訣になった)や、職業を選ぶ際のポイント、結婚はどうするか、など自身の経験から良しとされる数々の秘訣を、まるで身の上相談で語りかけるように、分かりやすく述べています。
「夫婦愛の完成法」「再婚の場合」まで懇切丁寧に説いているのには苦笑しましたが(笑
何といっても明治という時代において、少なくとも70歳以降の人生までもロードマップとして描いていたことに驚かせられます。もっとも本人としては120歳まで生きる考えで人生計画を立てていたとのことですが。
このように本書は、示唆に富む人生訓と共に、一生を俯瞰して考えさせるロードマップを提示しています。
特殊なノウハウを披露している内容という訳ではないので、スラスラと読み進められます。しかし、本書が書かれたのは昭和27年! です。
時代背景に照らしても、スラスラ読めてしまうということは何と普遍的なことが述べられているのだろうと、驚きを新たにします。
「本多静六、成功の要諦」として挙げられるとすれば、それは「計画性と柔軟性を持って、小さいことをコツコツと」に尽きます。もちろんそれを絶え間なく実行できる人間力が難しいものですが。
80余年の人生に渡って貫いたからこそ、それは「現代にも通ずる成功則」にまで昇華できたのでしょうね。