『職人学』小関 智弘・著
町工場の旋盤職人として50年以上のキャリアを積んできた著者が、「職人」とはいかなるものなのかを、自身の経験や周囲への取材を元にまとめたもの。
著者が述べている職人の技能、仕事に対する姿勢を引用してみます。
「工場の職人は限りなく無個性なものを作るために、そのものを作り出すプロセスで、限りなく個性を発揮する人たちだ」
「伝統的な技能にとどまっていないで、常に新しい、よりすぐれた技能を獲得して、伝えられた技能の限界をさらに拡げようと努力する技能者だけが、熟練工と呼べる。だから、熟練はいつも生きている」素晴らしいです。振り返って自分の手には何があるだろう、とふと考えてしまいました。
ワザを受け継ぎつつも常に磨き上げ、進化する。この本に納められた職人の領域は、著者の専門である金属旋盤だけにとどまらず、家具、測定機器、精密電子部品、レンズ研磨、食器、果てはパン製造まで及び、熟練職人のワザを広範に知る事ができます。
モノ作りによって成長してきた戦後の日本経済。その成長を支えてきた職人の存在。プロフェッショナルの姿に触れられる意味において、読者の背景・業種を問わず、大いに示唆を受ける1冊です。
やっぱり「○○会社に○○ってのがいるよ」じゃなくて、「○○ってのが○○会社にいるってよ」と言われる人間でありたい、何かひとつでも深く突き詰められるワザを持っていたい。そんな生き方が見えた本でした。
モノ作りによって成長してきた戦後の日本経済。その成長を支えてきた職人の存在。プロフェッショナルの姿に触れられる意味において、読者の背景・業種を問わず、大いに示唆を受ける1冊です。
やっぱり「○○会社に○○ってのがいるよ」じゃなくて、「○○ってのが○○会社にいるってよ」と言われる人間でありたい、何かひとつでも深く突き詰められるワザを持っていたい。そんな生き方が見えた本でした。
小関 智弘著
講談社 (2003.11)
通常24時間以内に発送します。
講談社 (2003.11)
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