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2007 .01 .08

『57歳のセカンド・ハローワーク』布施 克彦・著

いよいよ今年は2007年。新聞や雑誌の特集でも取り上げられることが多くなった「2007年問題」。1947年~49年生まれの「団塊世代」が60歳の定年を迎え始める年です。

戦後最大のボリュームゾーン「団塊世代」は700万人程度にのぼるそうです。
これからは多くのサラリーマンがおくってきた均一な人生のレールが、60歳を境にさまざまに分岐していく社会になります。まして平均寿命は80歳という長寿社会です。

本書はこの「団塊世代」を間近に控えた「57歳」世代に向けて、架空の“定年後の人生案内所”「セカンドハローワーク」での担当者とのやり取りを通して“これからの生き方”をアドバイスしています。


本書では「これからの生き方」として「会社にしがみつく生き方」、「転職する生き方」「独立起業する生き方」、「田舎や海外に移り住む生き方」、「趣味に没頭する生き方」、「社会に貢献する生き方」などを紹介しています。

転職志望の向きには、ホンモノの「ハローワーク(公共職業安定所)」や、民間機関をインターネットを使って活用する方法など、ノウハウと共に各種問合せ先の情報や統計資料など有用な情報も掲載しています。また、それぞれのケースに「○○さんのケースファイル」という事例集を設けているので自分に照らした理解に役立ちます。

もちろん「ジャスト57歳」でなくとも、ちょっと過ぎてしまって焦っていたり、事前準備のために情報収集しておきたい人にも役立ちます。

団塊世代の「労働者層」からのシフトは、護送船団方式、業界協調、系列といった既存の体制で育まれてきた「既得権益」「社会構造」が根底から変わり、社会資本の解体と再分配がはじまります。そう、新たな、大きな需要が創出される時代です。

「年金支給額の減額」「税率の上昇」「医療費負担の増加」など経済的負担が増えてくるのが現実です。しかし団塊世代は他の世代にないほど「時代を共有した仲間」がいる世代でもあります。

大きな変化を迎える世代の人々に向けて、本書は「定年後」を物心共に、それが適わずとも、せめて「心豊かに」生きていくための処方を提示しています。

これからの長寿時代をどう生きていくか──著者も1947年生まれであり、厳しい現実を提示しつつも、「あなたはどんな生き方がしたいですか?」といった同世代へのエールが込められているようにも感じます。

「団塊の世代」の人たちにとって、またこれから年齢を重ねていく私たちにも、この本はこれからの生き方の可能性を示してくれるヒントになってくれるでしょう。

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