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2010 .03 .15

伊勢丹吉祥寺店、39年の歴史に幕

伊勢丹吉祥寺店が閉鎖、38年余の歴史に幕(NIKKEI NET)
三越伊勢丹ホールディングスは14日、伊勢丹吉祥寺店(東京都武蔵野市)を閉鎖した。販売不振で営業継続を断念し、38年余りの歴史に幕を下ろした。後継テナントにはスウェーデンのカジュアル衣料大手ヘネス・アンド・モーリッツ(H&M)などが入る見通しだ。
かみさんとこは伊勢丹の閉店を待たずに引き揚げてたけど、昨日は10年余り通った店舗の最終日とあって元スタッフたちと飲んでたようです(先に寝たからいつ帰ってきたか知らない)。

伊勢丹跡にはファストファッションのH&Mですか。東急百貨店がリニューアルするらしいけど、かみさん曰く「あそこは百貨店じゃない。SC(ショッピングセンター)だね」とのこと。詳しくは分からないけど、伊勢丹の閉店により吉祥寺の地からブランドとしての百貨店は姿を消すことになるようです。
伊勢丹吉祥寺店(売り場面積は約2万1000平方メートル)は1971年の開業。2009年3月期の売上高は174億円でピークだった97年3月期から約2割減った。
「婦人服」とか「紳士服」、「肌着」なんてサインがフツーに使われ続けてる百貨店という業態はいつしか時代に合わなくなっていて、その変化に対応し切れなかったというのが根本なんじゃないでしょうか。

顧客の高齢化に対して若年齢層のユーザーを取り込もうとしても、女性向けと男性向けとで分断された売場構成はカップルさんが滞在しづらい。単純に片方のサイフにしかスコープできないんだよね。ユニクロやZARA、H&Mにしても、安さをウリにしつつもユニセックスな売場構成を基本としてるのでスコープできるサイフは倍。
2カ月にわたる閉店セールを実施。1月から3月13日までの売り上げは前年同期の1.5倍、客数は2倍に達し、14日も閉店を惜しむ人でにぎわった。吉田栄一店長は同日、「お客様の期待に十分お応えすることができなかった」と語った。
客数2倍でも売上は2倍じゃないわけだから客単価の下落が顕著。セール(安売り)目当ての一見(いちげん)さんがほとんどだからね。それでも「伊勢丹だから」と来店されて高額なお買い物をしてくださる上得意さんもいらしたそうだけど、あまりの混雑に「こんなの吉祥寺じゃない」と辟易されたみたい。

セールのDMバラ撒いて安売りで釣っても「お客様の期待に応える」ことにはならない。だからこその因果なんでしょうね。

さて、ぼくらECも対岸の火事と思わずに襟を正さないと。

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コメント (2)

かたな:

デパートにいくと、そこら辺で手に入らない物が
売っていたので、良かったような気がしますが

別段、特別な物置かなくなり、
百貨店の名前とは違う形態に
成り下がったのと、

手に入らない物は、
インターネットで調べて、専門店にアクセスして
購入出来る時代では意味もないですよねデパートは。


>顧客の高齢化に対して若年齢層のユーザーを取り込もうとしても、女性向けと男性向けとで分断された売場構成はカップルさんが滞在しづい。

ホントそう思いますね。子供と絶対デパートには入ろうと
おもいませんもの。

なぜって、女性コーナーばかりで、
男は要らない扱いなのが
いけないですよね。

話は違うかも知れないけど、
1階から○階まですべて男の趣味のもの
置いてあるところが何故無いのですかね?

女性だけがお金を使う人種では無いのに。

現物を見て試着もできる衣類や靴なんかはやっぱり店舗の方が便利だと思います。基本的に写真だけのネットだと失敗する買い物もあるし。でも、せっかく優位性があるのに売場が対応できてないんですよね。

子供のころ、デパートの屋上にあるちっこい遊園地で遊んだりレストランでお子様ランチを食べるのがすごく楽しみでした。そういう意味ではいち早くファミリー層を取り込もうとしたデパートの着眼点はすばらしかったんですが、今のご時勢、特に大都市ではファミリー層以上にカップルさんや子供がいない夫婦が収益性の高い客層になっていると感じます。

なのに性差で分断された売場では行動とサイフがバラけてしまって不便を感じてしまう。結局足が遠のいちゃうと思うんですね。もったいない話しです。

デパートの1階が決まって化粧品売場なのは、臭いがこもらないようにするためみたいです。ほら、化粧品てその場で開けて試すから。必然的に低層階は女性向けの売場になるんですね。

それでもパーテーションで区切って空調きかすなりフレキシブルな売場にはできそうなもんですけど。


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