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2012 .02 .23

絶対パンクしないタイヤ

パンク無縁!100%リサイクルの空気不要タイヤ(MSN産経ニュース)
ブリヂストンが開発した空気不要のタイヤが注目を集めている。パンクすることがなく、ゴムやプラスチックなど使っている素材を100%リサイクルすることが可能なのが特徴だ。乗用車用としては耐久性が課題のため市販時期は未定だが、原付きバイクや電動カートなど比較的軽い乗り物では実用化のめども立っているという。
たしかにこれは、優れた技術が成せるワザ。

非空気入りタイヤ(エアフリーコンセプト)

» 非空気入りタイヤ(エアフリーコンセプト)を開発(株式会社ブリヂストン)

現在のクルマやバイクで主流のチューブレスタイヤは釘とかが刺さってもそれなりに走行できたりするので、このタイヤののメリットは伝わりづらいかも知れない。けどチューブレスも異物が刺さりっぱなしだと空気が抜けてタイヤがホイールから脱輪する危険性はあります。エアチェックを怠って空気圧が低下したタイヤも同様。

空気を排した構造と、何より100%リサイクル可能というのはとても魅力的。
開発した空気不要タイヤ「エアフリーコンセプト」は、原付きバイクに使用されているタイヤとほぼ同じ大きさで、直径は35センチ。通常のタイヤが地面に接する部分のゴムを空気入りのゴムチューブで支えているのに対し、プラスチック製のスポークで支えているのが最大の特徴。
35センチということは14インチくらいになるので軽自動車にマッチするサイズですね。バイク用だとするとこの形は扁平率(タイヤの高さ)がなく、平らすぎる。バイクは車体を傾けて曲がるので、タイヤが平らだと曲がれないですから。
まあまだ試作品だし、ブリヂストンが作ってるわけだから分かってるでしょうけど。
開発担当者の中央研究所研究第4部の阿部明彦課長は「ホイールと外側のゴムを放射状スポークでつなぐ場合に比べ、強度は数倍以上で、柔軟性も確保した」と胸を張る。タイヤ1本当たり最大300キロの荷重にも耐えられるという。製造コストも、原付きバイク用なら従来のタイヤと同等という。
荷重耐久性は立証済みなものの、温度変化や高速域、経年劣化への耐久性はまだ数年かけて検証すべき課題とのこと。地道な取り組みが品質を支えているんですね。
環境面では、これまでのゴム製タイヤは材料の約9割を占めるゴムを燃料としてリサイクルしていた。これに対し空気不要タイヤはゴムの部分が少ないため、使用後はゴムを細かく粉状にし、薬品を加えて再び空気不要タイヤに利用。これに加え、スポークには成形やリサイクルが容易な熱可塑性樹脂を利用したことで、「材料を100%リサイクルした上で、同じタイヤに戻すことができる」(阿部課長)。
日本のような、舗装道路が当たり前に整備され、高性能タイヤの選択肢も豊富な成熟市場では高リサイクル性を付加価値にできるかも知れないけど、原付き用のコストが現状並みなら、「エアフリーコンセプト」は途上国でこそ売れそうですけどね。
まだ舗装道路が多くない国であれば、パンクしない価値はすごく大きいでしょう。

成熟市場で培った優れた技術で市場を開拓できる余地は、まだまだありそうです。

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