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2012 .10 .26

楽天、Koboのタイトル水増しについて行政指導を受け、謝罪

楽天、消費者庁からの指導について謝罪――koboイーブックストアのラインアップ数について(eBook USER)
楽天は、「koboイーブックストア」のオープン当初の日本語書籍のラインアップ数について、景品表示法上不適切な部分があったとして、消費者庁から行政指導を受けたことを発表した。
謝罪したとはいっても、ユーザーからはこれまでさんざん指摘されていたこと。
行政指導を受けての謝罪では、形式的な体裁繕いとしか感じない。残念ながら。

» 消費者庁からの指導について(楽天株式会社ニュースリリース)
当社の子会社であるカナダのKobo.Incは、本年7月19日に電子ブックストア「koboイーブックストア」を開設し、コンテンツの配信を始めました。当社は、販売する電子ブックリーダー「kobo Touch」のパンフレットなどに、日本語のコンテンツが「約3万冊」と表記しておりましたが、サービス開始当初は、19,164冊でありました。
質を伴わない帳尻合わせのタイトル数、使えなさ過ぎる検索、不評が書き込まれたレビューの閉鎖、セットアップ出来ずにいるユーザーの感情を逆撫でする社長の発言。

その少数が積み重なってこその信頼だろうに。

» 細かいことで騒いでいるのは少数派ですよ(日経ビジネスDigital)

電子書籍リーダーとしての「Kobo touch」は決して悪いものじゃない。質感もいいし、大きさ、重さもちょうどいい。電源オフの寝てる顔したアイコンも昔のマックみたいでかわいい。一瞬垣間見えたイーインクの画面は文字がとても読みやすかった。

けど、ぼくはセットアップできなかった。日常的にパソコンを使ってる自分が一晩かけてもセットアップできなかった。そりゃあ諦めますよ。時間は有限だもの。
専用の電子書籍リーダー端末「kobo Touch」のパンフレットなどには約3万冊と表記していたが、サービス開始当初の実数は1万9164冊と乖離(かいり)しており、景品表示法の「優良誤認」に当たる恐れ(楽天のプレスリリースでは『景品表示法上不適切な部分』)があるとして消費者庁から口頭での行政指導を受けたと報道されていた。
そして次々と繰り出される、信頼感を損ねる楽天の行動と、変わらない態度。

ついにはユーザーにKoboを一方的に送りつける行動にも出たようです。
これだけ燃料投下を続けられることに、むしろ感心すら覚えますね。

» Amazon「Kindle」の黒船来航、一方国内では楽天カード会員に楽天「Kobo」が勝手に送りつけられる事案が発生(市況かぶ全力2階建)


奇しくも日本でのKindle発売開始と同日のことだけど、すでに届いている事例なので企画されたのはもっと前でしょう。それにしてもタイミングが絶妙すぎる。

ぼくは本の在るべきもう一つの形が電子書籍であると思っていますが、楽天にとってのそれは売上増加の手段のひとつという姿勢しか感じることができなかった。

残念だ。とても残念。

日本語特有のフォーマットを電子書籍で実装して、満足いくサービスを提供できるのは日本企業であって欲しかった(そういう意味では楽天以外でもいいんだけど)。

Kindleストアの完成度は、さすがなものです。けれど、いろんなタイプの本屋があるから面白いように、電子書籍の販売チャネルがアマゾンだけではつまらない。

持ち運ぶのはiデバイス(iPhone、iPad)しか選択肢がないけど、マンガに特化した「ニコニコ静画」は面白い。まあ世界を狙う意味でもこれはアリでしょうね。

» ニコニコ静画 (電子書籍)

いずれにせよ、楽天のお粗末な行動で日本の電子書籍が(また)ブームで終わってしまわないことを願っています。紙の出版の粗製乱造はもう終わりにしないとね。

▼参考リンク
楽天kobo、消費者庁に行政指導を無事喰らう(BLOGOS)

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