ホンダ「N BOX+」が開発された本当の理由
「遊び心」は仮の姿だった! ホンダ「N BOX+」誕生の本当の理由(日経トレンディネット)ビートを産んだホンダでもやっぱりありきたりな1ボックス型かあ、と個人的にちょっと残念な思いだったホンダ入魂の新シリーズ「N BOX」。
外観は従来の「N BOX」と同じように見えるが、実は荷室の床が坂のように傾斜しているのが大きな特徴。自転車やバイクの積み降ろしがしやすいだけでなく、シートを完全に倒せば、床下に荷物を置いたまま車中泊できる設計になっている。
» N BOX +(Honda)
まあ一般的には積載性や居住性を充実させて遊べるクルマですよ、とアピールした方が売れるんだろうなあと思ってましたが、その裏には別な理由があったようです。
その理由とは、「車イスを積めるクルマの量産化」。
「人を幸せにできるなら、持てる技術を惜しみなく使え」
開発者の脳裏をよぎったという本田宗一郎の言葉。ホンダも大きな会社になってしまったので組織として色んなひずみもあるでしょうけど、創業者の信念が会社の中に生きていることを窺えるエピソードは、(2輪だけど)1ユーザーとして嬉しい。
電車や自転車があるからクルマは要らないというのは、基本的に自分ニーズ。
けど、病院通いや生活の移動手段として必要に迫られる他人ニーズも現にある。
ぼくもそう遠くはない将来、こうした車両にお世話になることになるでしょう。
その時まで、どうかホンダイズムの継承と熟成をよろしくお願いします。
車いす仕様車は、通常の車両に車いすを載せたり固定したりするための改造を施してある。需要が限られるので量産は難しく、価格は一般車両と比べて数十万円ほど高い。仮に量産ベースに乗せることができれば、通常仕様との価格差を縮められる。実はこれが、N BOXの開発における重要なテーマだった。床の傾斜は車イスの乗り降りをスムーズにするための工夫でもあるわけですね。
N BOXには元々、ダイハツ工業「タント」やスズキ「パレット」のような軽自動車のトールワゴンを持たないホンダが、この市場を本気で攻めるための“刺客”の役割があった。同時に、ホンダの軽自動車「ゼスト」の車いす仕様の後継であることも求められた。ホンダと言えば挑戦するスポーツカーという印象が強いのですが、福祉車両にも目を向けていたとは、、、正直すまんかったという思いです。
「人を幸せにできるなら、持てる技術を惜しみなく使え」
開発者の脳裏をよぎったという本田宗一郎の言葉。ホンダも大きな会社になってしまったので組織として色んなひずみもあるでしょうけど、創業者の信念が会社の中に生きていることを窺えるエピソードは、(2輪だけど)1ユーザーとして嬉しい。
当初の目的であった車いす仕様も8月に発売予定で、価格は狙い通り、従来の車いす仕様より割安にできる見通しだ。斜めの床を生かして、後付けで車いす仕様に変更できるキットも発売する。「団塊世代は親の年齢が70~80代になり、将来的に介護が必要になる可能性がある。今すぐには必要なくても、後付けできるという選択肢があればユーザーは安心できるはず」と、浅木氏は言う。たしかに超高齢化社会を突き進む日本において、クルマを持つ意味合いはどこかの誰かが言う「若者のクルマ離れ」以上に変わってきています。
電車や自転車があるからクルマは要らないというのは、基本的に自分ニーズ。
けど、病院通いや生活の移動手段として必要に迫られる他人ニーズも現にある。
ぼくもそう遠くはない将来、こうした車両にお世話になることになるでしょう。
その時まで、どうかホンダイズムの継承と熟成をよろしくお願いします。