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2005 .07 .22

アマゾン、誕生から満10年に--次の10年の課題は利益

アマゾン、誕生から満10年に--次の10年の課題は利益(CNET Japan)
Jeff Bezosが自宅のガレージでAmazon.comを起業してから10年。同社はいま、数々のネット企業の手をすり抜けた3つのもの--サバイバル、独立、利益を手にしていることを祝っている。
仕事柄ネット業界、特にEC関連のニュースは日々チェックしてるんですが、そうですか。アマゾンももう10周年ですか。和アマゾンは特段喧伝してないので忘れてましたが、.comのほうでは色んなイベントやっていますね。

ネット書店から始まり、非在庫路線から一転、自社在庫拡充や扱い品目拡充と業容の拡大を図ってきたこの10年。赤字もなんのその、シェアとトレンドを追求する姿勢で利益よりも売り上げ拡大を狙う攻めの姿勢を続けてきた10年でもありました。
Webサービスによるネットに親和性の高いサービスや、同一サイト内での中古品の取り扱いでユーザーの獲得を図る手法もアマゾンが先鞭を切ったもの。

そして、ディスカウントによる熾烈な価格競争をもたらしたのもまた、アマゾン。

ハリー・ポッター第6巻を150万部以上売り上げたという記録的ニュースも流れるほど、もはやその販売力は他の追随を許さないほどのレベルまで達しています。


しかし。
同社は、売上高が伸びているにも関わらず、利益が減少している。1-3月期には、同社の純利益は7800万ドルで売上高は19億ドルだった。これに対し、前年同期の純利益は1億1100万ドルで売上高は15億ドルだった。Thomson Financial Networkが調査した13人のアナリストすべてが、今期の1株あたり利益は9セントで、昨年の18セントよりも少なくなると予測している。
もとより書籍だけでは利幅がかなり低いのでシステム開発コストやランニングコスト、物流コスト、人件費……もろもろのコストをまかなうのは厳しく、利幅の大きい、あるいは単価の高い他の商材に手をつけていくのは自明です。それであっても、新品から大幅なディスカウントをしてくれるので、(ユーザー的にはうれしい面もありつつ)利益構造はいかがなものだろう、と常々考えてました。

一般に家電量販店に見られる特定商品のディスカウントはメーカーからのバックマージンで支えられてるわけですが、アマゾンのそれは適用範囲が広過ぎるように見えます。

社員の給料は安くはないみたいなので、どれだけコストをまかなえる利益を出しているのか知りたいところです。

アマゾン・ドット・コムの光と影
横田 増生 / 横田 増生著
情報センター出版局 (2005.4)
通常24時間以内に発送します。

少々物議をかもしたこの本。アマゾンの市川物流センターにアルバイトとして潜入取材したルポになってます。ここから読み取れるのは、少なくとも物流現場のアルバイトは取替えの効く歯車でしかない、という扱い。

単位時間当たりの作業効率を常に監視され、あらゆる面から締め付けられ、お世辞にも高いとは言えない時給で労働を搾取されるアルバイトの姿が描かれています。そういった環境なので離職率も高いそうですが、次から次へと募集をかけては人員を投入しているようです。
必要なのはシステム化された環境を満たす頭数でしかないんですね。

著者が知り合った周囲の人とのエピソードも交えて描かれているので、ソリッドなルポとはちょっと違いますね。その分、システマチックな部分との描写に対比があって面白いですが。

物流面だけでなく、証券会社のアナリストに取材してアマゾンの財務状況を明らかにしようとしたり、同業のbk1の社長にインタビューしてネット書店の展望を聞き出したりしていて、結構面白い話題を提供してくれています。

amazonia アマゾン・ドット・コム成功の舞台裏
星 睦 / ジェームズ・マーカス著
インプレス (2005.7)
通常24時間以内に発送します。
↑よりかは、個人的に気になるエピソードが多かったですかね。

ECは、技術的にもマーケティング的にも、あるいは実店舗とのシェア競争・市場拡大においても、まだまだ発展途上です。その中で売り上げ規模においてアマゾンがトップなのは間違いないでしょう。

圧倒的な集客力、圧倒的な販売力、常に先を行く技術革新を持ってしても物販・通販するモデルを内包する限り、利益の増加は難しい問題なのかも知れません。
(データだけならもっとカンタンかも知れませんが)

さて、指をくわえてても仕方ないので。
どうにかこうにか、また頑張りましょう。

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