はとバスに学ぶ、「変えた方がよいもの、変えてはならないもの」
はとバス60年 長寿の秘訣はマンネリ(asahi.com)ちょくちょく見かける黄色いバス。ひと目ではとバスと分かるほど当たり前の存在になってます。そう思うひとも多いんじゃないでしょうか。
東京の名所めぐりで知られるはとバスが、8月に「満60歳」を迎えます。利用者は最盛期の半分に減ったものの、今も年間60万人が使う東京観光に欠かせない存在です。長寿の秘密は「マンネリ」でした。
運行を開始してもう60年になるんですね。最初は東京都が運営してたなんて知らなかった。
はとバスは48年8月、新日本観光として設立された。戦時中、東京観光の営業権は東京都が握っていたが、戦後の観光再興を目指す有志らが都庁と掛け合った。都から中古バス6台を譲り受け、49年に定期観光バス運行を始めた。実際乗ってみたことはないんですけど、実は一度くらいはベタな東京観光もしてみたと思ってます。住んでる街をどんな風にガイドしてくれるのか興味あります。まだまだ知らない、行ってみたことのない場所もあるでしょうし。
そんな思いをしつつもまだ乗っていないのは「いつでも大丈夫でしょう」という安心感から。はとバスには観光バスの定番として、無くなりはしないでしょうという甘えと安心感を持ってます。
とは言え、バブル以降の大規模な経営再建を経て、今日のはとバスがあるというのはこの記事で知ったんですけど。
苦しみながらも99年にみごと黒字転換した経緯は記事に詳しいんですが、感銘を受けたのが以下。
決してはとバスのお茶の葉だけのことじゃない、とても普遍的なことを思い出させてもらいました。
冒頭の、ぼくがはとバスに持っている「いつでも大丈夫でしょう」という安心感は、ず~っとサービスを継続してきたが故のものなのだということ、サービスを続けられてきたということは品質の裏づけがあってこそのことなのだということを改めて胸に刻めたエピソードでした。
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「常連客から、車内で出る緑茶の味が落ちたと言われ、恥ずかしい思いをしている。社長は知っているか」
単なるリストラでなく、「変えた方がよいものと、変えてはならないもの」を選別しながら進める方針が決まった。すばらしい。単純なコストカットは実際、誰でもできること。でもスタッフのモチベーションを維持しつつや品質を落とさずに行うコスト削減はとても難しいもの。そして多くの場合、単純に減らしてはいけない、あえて変えてはいけないコスト(業務・品質)は現場にあります。
お茶の葉だけでなく、「品質」はリストラの対象外とした。個人的にネットの業界にいると隣の芝生が青く見えまくりですぐあれこれ変えたくなります。でもコア・コンピタンスを見落として他社のマネをしたり、サービスや使い勝手を変えてしまっては本来持っていた「良いところ」をなくしてしまいかねない。投下コストだけを見て減らしてしまったら良い品質を落としてしまいかねない。それではこれまで使ってくれていたお客さんまで離れてしまう。
決してはとバスのお茶の葉だけのことじゃない、とても普遍的なことを思い出させてもらいました。
冒頭の、ぼくがはとバスに持っている「いつでも大丈夫でしょう」という安心感は、ず~っとサービスを継続してきたが故のものなのだということ、サービスを続けられてきたということは品質の裏づけがあってこそのことなのだということを改めて胸に刻めたエピソードでした。
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