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2007 .08 .06

教科書流通のムダ指摘 公取委が調査報告書

教科書流通のムダ指摘 公取委が調査報告書(asahi.com)
公正取引委員会は3日、教科書流通の実態を調べた報告書を発表した。業者間の競争が行われていないため、流通の仕組みや手数料が硬直的になり、生徒らへのサービスも不十分になっていると指摘。学校が教科書の納入元を自由に選べる仕組みなどを提言した。
提言の要点は「教科書の無償供給制度が始まった1963年から変わっていない流通の硬直性」だそうです。

おいらの実家でじいさんが町の小さな本屋を営んでいたころ、教科書を扱っていたんだそうです。記事でいうところの「取次供給所」だったんですね。

当時は町の中心部では唯一の本屋だったので市指定の教科書取扱店だったということらしいです。でも配達するガソリン代にもならない儲けだったのでほかの本屋さんに「取次供給所」の権利を譲った、と聞きました。

なのでおいらがものごころついたころには教科書は売ってなかったです。

もちろん義務教育に付帯することなので「儲ける」ってよりかは、生徒が教科書を入手する便利を図る、ある種ボランティアみたいな感じだったそうです。

仮に商売とすると買い切り(あまっても返品できない)だし、高正味(仕入れ値が9割何分)でとても利益が出る商品じゃないそうですよ。

とはいえ、
発行会社から特約供給所に、特約供給所から取次供給所にそれぞれ支払われる手数料の水準も、文部科学省が予算で見積もっている水準に固定化されているという。
とのことなので、ひょっとすると小売店のマージンはものすごく少なかったけど出版社から教科書を仕入れる「特約供給所」(教科書専門の卸業者)は儲けてたりしたのかな。でも電話や紙の伝票でやり取りしてたのはず~っと変わってないから「非効率」って意味でそんなに儲かってないと思う。

特殊といえば特殊な流通なんだけど、仮に変に特殊な環境だから、と保護されて変革していないようであれば効率化して生徒や学校に遅滞なく正確に納品できる環境は整えなきゃいけないですね。

「学校がインターネットなどで発行会社に直接注文できる仕組み」という提言もすごくいいと思う。

いろんなところで変化が生まれるといいな。

▼関連リンク
小・中・高校教育に関すること(教科書)(文部科学省)
教科書特約供給所一覧(文部科学省)
教科書の購入・販売について(社団法人全国教科書供給協会)

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